2020年度大学入試制度改革について

21世紀を迎えて以降、日本の文部科学省は入試制度をはじめ様々な改革を検討してきました。下記は2013年時点で文部科学省のホームページで発表されていた内容をもとに編集した大学入試の変更点です。実際の2020年の入試改革とはかなりイメージが異なるものです。

大学入試6つの改革点


 

2つの「新テスト」が実施されます

  『高等学校基礎学力テスト』と『大学入学希望者学力評価テスト』

これまでの一般入試、推薦、AOといった区分が廃止され、またセンター試験も廃止され国公立大・私立大ともに個別選抜になります。

『高等学校基礎学力テスト』は高校2年生で2回高校3年生で2回の合計4回の受験が可能になります。

『大学入学希望者学力評価テスト』は高校3年生で2回の受験が可能です。(1回になる模様です)

『大学入学希望者学力評価テスト』は教科の枠組みが変わります。

新テストに合わせて、3年後には高校のカリキュラムや指導内容が大きく変わります。

 

具体的にいうと、一番大きな変化は「合教科」です。これまでの入試の5教科7科目ではなくなります。「数理探求」や「解釈探求」といった教科書が出来ることになります。それによって数学や英語はこれまでより一層学習のツールとしての位置づけが明確になってくると思われます。現在でも英語では英検やTOEIC・TOEFLで英語のテストの代わりに判定している大学がありますが、間違いなくどんどん増えていくことになります。

新テストの1年目2年目では、敏感に反応してくれる感度の良い私立高校とそうでない高校といった新しい序列が生まれそうですね。

 

ところがうまくいかず・・・

 

その後、2019.12.6柴田ゼミではパンフやホームページに次のように加筆しました。

 

 

2013年夏に文科省高等教育局課長の浅田和伸氏を大阪に迎え「今後の大学入試制度改革と英語教育の方向性」と題したフォーラムが開催された。それ以降、文科省HPやいろいろな研修会や教材博などでのセミナーに積極的に参加し話を伺ってきましたが・・・・、明治以来の100年に一度の大改革!大学入試センターの解体!入試科目そのものの枠組みにまで変更を加える?たとえば、数学と理科を一緒にして新科目「数理探求」や英語と国語で「解釈探求」などと仰っていたのはいつの日の話か?最近では英語の民間試験の導入と数国の記述回答だけに話が狭まってきました。

 

その原因は、2017年文科省天下り斡旋の発覚、処分さらに2018年前局長の息子の東京医科大不正合格事件、その後文科省内で覚せい剤を所持したとしてキャリア官僚が逮捕されるに至り、もう入試改革どころではなくなったというのが実際ではないかと思います。

 

そしてここ最近では英語の民間資格試験導入もうまくいかず、国語・数学の記述問題の導入もベネッセに丸投げの実態がばれておそらく頓挫すると思われます。しばらくはこれまでセンター試験を作ってきた大学入試センターがこのまま名前だけ「大学入試共通テスト」と変えて内容はほとんど変えないで実施するのではないでしょうか。

 

 

 

ただ実際の「大学入試共通テスト」は1年目だけ易しくて、2年目以降は難化してきていますね。  

このページは期間を決めずに、実際に変更があれば加筆していこうと思います。